推拿と頭痛
推拿の仕事をずっとしておりますと、いわゆる
『頭痛もち』と呼ばれる方々にお会いする機会がたくさんあります。
そういうなか、『頭痛を受け入れてしまって当たり前のように頭痛薬を服用し続けておられる方』のなんと多いことか・・・。
まあ、西洋医学が生活に浸透している現代社会で、対症療法に疑問を持つ方はそれほど多くないわけで、それが当たり前になっているという現実は否めません。
頭痛の場合『痛みを止める』ことのみにアプローチする対症療法は、もちろん必要な場合もあります。否定をするつもりはありませんが、
頭痛の本質をしっかり捉えたうえでその本質に対してアプローチするということは非常に大切なことではないでしょうか。
中医学では、まず頭痛の原因や状態を考えきちんと分析して、推拿・中薬(漢方薬)・鍼灸など様々な治療法でアプローチしていきます。
中医学では頭痛を以下の8つの型に分類し、その状態をしっかり把握したうえで治療します。
◎風寒頭痛:冷えからのカゼの時のキリキリするような頭痛
◎風熱頭痛:身体に熱がこもるタイプのカゼの時のガンガンするような頭痛
◎風湿頭痛:身体に湿気がこもることにより起こる、重い感じのクラクラする頭痛
◎肝陽頭痛:ストレス等で気の流れが偏り起こる、締め付けられるような脹る感じの頭痛
◎腎虚頭痛:老化や虚弱により起こる、空虚な感じのシクシクした頭痛
◎血虚頭痛:血が足りないことにより起こる、ふらふらとうつろな感じを伴う頭痛
◎痰濁頭痛:津液の滞りにより起こる、重い感じのクラクラする頭痛
◎瘀血頭痛:血の滞りにより起こる、キリキリするような頭痛
推拿療法ではこれらの8つの型に合わせてツボ・経絡を選んで刺激します。刺激の強さ・長さ・速さ等も型が違うと変わってきます。まさにオーダーメイドの治療といえるでしょう。
風熱頭痛や肝陽頭痛の時に使います。
足にあるので頭痛と関係ないようですが、肝陽頭痛の時に使います。
肝陽頭痛・風寒頭痛・風熱頭痛・風湿頭痛の時に使います。
『推拿(すいな)』は、中国古来から伝わる『ツボ』・『経絡』を使った自然療法です。
『推拿(すいな)』では、皆さんの身体の状態に合わせて『ツボ』を選んで刺激します。そうすることで『気血』の流れが活発になり身体の状態が良くなっていきます。
『小倉養生所』では、上海発祥の『滾法(こんぽう)推拿流派』の代表的手法であるゆらぎの手法『滾法(こんぽう)』を中心とした手法を使って施療します。
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