2018年02月09日

静脈瘤と足のむくみ

最近『静脈瘤』『足のむくみ』の訴えをよく聞きます。中医学的解消法を考えてみたいと思います。

『静脈瘤』は静脈の血液の逆流を防ぐ役割をする弁の働きが失われ、心臓へと戻るべき血液の一部が下肢の静脈に滞ってしまう現象のことです。
『足のむくみ』は足を巡る体液が滞り、読んで字のごとく、むくんでしまう現象のことです。
共に、立ち仕事の多い人などは特に起こりやすいと言えます。

中医学的にみると、
『静脈瘤』は血の滞りである瘀血、『足のむくみ』は津液《水》の滞りである水湿と考えます。
どちらも、身体の中を巡る血や津液の代謝の滞りによるものです。代謝不全による滞りそのものの改善とともに、代謝が滞る原因を考えます。

中医学では大きく分けて二つの視点からその解消法を考えます。

①『静脈瘤』や『むくみ』、滞りそのものにアプローチ《活血・袪湿》

◇ツボの刺激:代謝を高めて瘀血・水湿を取り除く
◎陰陵泉《少し痛いくらいの刺激》~脾《消化器系》の働きを調え、代謝力を高めて水湿を取り除く
静脈瘤と足のむくみ

◎三陰交《少し痛いくらいの刺激》~血流をよくして瘀血を取り除く《少し痛いくらいの刺激》

静脈瘤と足のむくみ

◇ゴキブリ体操《振動臥功》~物理的に血や津液を上にあげる
静脈瘤と足のむくみ

◇薬膳:
◎小豆・トウモロコシ・冬瓜・鯉・ハモ・スズキなど~たまった水湿を外に出す

②『静脈瘤』や『むくみ』、滞りの原因にアプローチ《補気》
足は身体の中でも下に位置しているので、足を巡る血や体液は重力に逆らって上へ昇らなければなりません。その昇る力は『気』の力によるものです。『気』の働きが足りなかったり、『気』そのものが足りなかったりすると、血や体液が上に昇る力が低下してしまい、『静脈瘤』や『むくみ』を引き起こしてしまいます。つまり、中医学的な原因として『気』の機能低下や『気』そのものの不足があげられます。

◇ツボの刺激:代謝を高めて血や津液が滞りにくい環境をつくる
◎陰陵泉《気持ち良い程度の刺激》~脾の働きを調え、水湿をたまりにくくする
静脈瘤と足のむくみ

◎気海《気持ち良い程度の刺激》~全身の気の働きを高め、代謝失調を解消する
静脈瘤と足のむくみ


◇薬膳

◎はと麦《薏苡仁》・インゲン豆・芋類・ドジョウなど~脾《消化器系》の働きを調え津液代謝を改善する
◎椎茸を筆頭に、菌類・鶏ささみ肉・青魚類など~全身の気を補って津液代謝のパワーを強化する
◎水湿のたまりやすい『甘いもの』『アルコール』『油濃いもの』の過食を避ける

『静脈瘤』や『足のむくみ』は一朝一夕に生じたものではなく、生活習慣による代謝失調で徐々に生じたものです。

生活でのちょっとした工夫や養生によって、少しずつ代謝をあげていけば、必ず改善できます。ぜひお試しください。

『推拿(すいな)』は、中国古来から伝わる『ツボ』・『経絡』を使った自然療法です。

『推拿(すいな)』では、皆さんの身体の状態に合わせて『ツボ』を選んで刺激します。そうすることで『気血』の流れが活発になり身体の状態が良くなっていきます。

『小倉養生所』では、上海発祥の『滾法(こんぽう)推拿流派』の代表的手法であるゆらぎの手法『滾法(こんぽう)』を中心とした手法を使って施療します。


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Posted by 滾法先生 at 09:36│Comments(0)推拿
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